
昨今、黒字でありながら人員削減を進める企業が増加しています。
その背景には何があるのでしょうか。
一部報道では、「働かない社員」を排除したいという意図があるとされています。
一方で、「優秀な社員から先に辞めていく」という指摘も存在します。私は、この二つの動きが同時に進められていると考えています。
すなわち、「働かない社員」と「優秀な社員」の双方に退職を促し、トップダウンの方針に素直に従い、低コストで働く人材で構成される組織へと再編しようとする意図です。
“では、そういった組織の方針を決定するのは誰か。”
実際には、外部のコンサルタント、あるいはコンサル経験を持ち外部から招聘された役員・部長層が中心となって意思決定を行っているケースが多いように思われます。
このような構造改革は、すでに多くの大企業で進行しており、今後さらに加速していくと予測されます。
ところで、コンサルタントの単価をご存じでしょうか。過去10年で報酬は右肩上がりに上昇しており、
最近では20代の若手コンサルタントですら月額400万円でアサインされることも珍しくありません。
マネージャークラスとなれば月額600万円超も当たり前の水準となっています。
こうした状況を「コンサルバブル」と捉える見方もありますが、前述のように構造改革が進む大企業では、
正社員の人件費を抑制し、コンサルタントへの支出を増加させる方向に舵が切られています。
これは経済的合理性に基づいた当然の選択とも言えるでしょう。
この構図は、以下のような循環で表現できます
1.優秀な社員が大企業を辞める
2.会社内に戦略を描ける人材がいなくなる
3.戦略立案のために、かつての優秀な社員(現コンサル)を外部から雇う
4.コンサルが描く戦略により、さらに優秀な社員が辞め、組織が「従順かつ低コスト」な人材で再構成される
5.再び1に戻る
この循環が続く限り、コンサルタント(元優秀な社員)の報酬は上昇し続け、一方で企業内部で真面目に働く社員の報酬は低下していく構図が形成されていくのです。
大企業で働く優秀な社員の皆さんへ
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