MENU お問い合わせ

生産技術の馬
公認サービス

2026.09.16 その職務経歴書、「技術屋止まり」と読まれています

HOME コラム一覧 その職務経歴書、「技術屋止まり」と読まれています

書類選考で落ち続ける。面談では手応えがあるのに、応募すると通らない。製造業の技術者の方から、この相談をよくいただきます。経歴書を拝見すると、原因はたいてい同じ場所にあります。書かれているのが「担当した工程」だけなのです。

「何をやったか」は書いてあるが、「何を動かしたか」が無い

たとえば、こういう記述です。

BEFORE / よくある書き方

「量産立ち上げ時の工程設計を担当。歩留まり改善のため、成形条件の最適化を実施」

技術者同士なら、この一文の裏にどれだけの試行錯誤があったか想像がつきます。しかし、選考の一次を通すのは、多くの場合、技術のバックグラウンドを持たない採用担当者です。その人の目に、この一文は「与えられた担当範囲を、指示どおりにこなした人」としか映りません。

専門性はあるが、自分で問題を立てて人を動かした経験が見えない。

コンサルティングファームの選考でこの読まれ方をすると、「技術屋止まり」という評価がつきます。技術者としては褒め言葉になりうる評価が、ここでは不合格の理由になります。

選考側が探している、3つの痕跡

書類を読む側が探しているのは、次の3つです。

1

課題設定

誰かに指示される前に、自分で「これは問題だ」と気づいた場面があるか。

2

巻き込み

自部門の外にいる人を、どうやって動かしたか。

3

意思決定

制約の中で、何を捨てて何を選んだか。

歩留まり改善の例でいえば、「そもそも歩留まりを課題として設定したのは誰か」「条件変更にあたって、品質保証と生産管理をどう説得したか」「コストと納期のどちらを優先したか」。この3点が入るだけで、同じ経験が別物に見えます。

書き換えの実例

先ほどの一文を書き直すと、こうなります。

AFTER / 書き換えたあと

「量産立ち上げ時の工程設計を担当。歩留まりが計画比8ポイント低い状態を自ら課題として起案し、成形条件の見直しを提案。条件変更に伴う品質リスクを懸念する品質保証部門に対し、限定ロットでの検証計画を設計して合意を取得。3か月で計画値まで回復させ、以降の類似機種へ横展開した」

やったことは、変わっていません。書いていなかった部分を、書いただけです。

ただし、盛ってはいけません

この書き換えを「話を大きくすること」と誤解すると、面接で必ず崩れます。深掘りされた瞬間に、実際に自分が決めたことと、書いてあることのズレが露見します。

やるべきなのは、記憶の中から実際にあった判断を掘り出す作業です。そしてこれは、一人でやるのがもっとも難しい部分でもあります。自分にとっての当たり前は、自分では珍しく見えないからです。

まず、添削ではなく診断から

私たちは、経歴書をいきなり添削しません。最初にやるのは「何が伝わっていないか」の診断です。書かれていないものを見つけるには、書いた本人に話を聞くしかありません。

CAREER WELL BEING

あなたの経歴書は、いま、どう読まれているか。

製造業の技術者としてのキャリアを持つコンサルタントが、経歴の棚卸しからご一緒します。応募するかどうかを決める前の段階で構いません。

キャリア相談をしてみるLINEで相談する